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CLANNAD & CLANNAD AFTER STORYの感想

 以前のブログで「終わったら1回だけ書こうかなあ」と言ってたクラナドの感想。

 先日めでたくCLANNAD AFTER STORYが最終回を迎えたのですが(あの時間帯お馴染みの番外編が残ってるけどそれは除外)、終わってみるとこの作品は実に良く出来たファンタジーでした。もちろん、最終回があのような展開になったからでなければ、ロボと少女の話や第1期の風子、2期目での美佐枝さんのエピソードの事を言っているのでもなく、それら全てを抜きにして岡崎朋也の半生を振り返っても、やはりこの物語はファンタジーだなあと思います。

 「クラナドは人生」ネタとして知られるこの言葉ですが、ある側面ではこの作品を表現するのに端的な言葉でもあります。主人公である朋也の学生時代、就職、結婚、出産、配偶者との死別、親との和解、それらは正に彼の人生そのものであり、多くの人が経験するであろう出来事です。オレはエロゲーやらん人間なので原作は知りませんが、アニメ版に関してはその描写が非常に丁寧でした。

 特に評価したいのは高校卒業からの作中時間の経過が一気に加速していった事。既にいい年こいちまった人なら分かると思うんですが、高校出てからの時間なんてホント一瞬なんですよ、一瞬。はじめから狙ってやったのか、はたまた高校時代に重点を置きすぎた結果そうなったのかは不明ですが、結果としては人生の表現として良い演出になっていたと思います。

 でも、それらを考慮に入れても、この物語は現代においてはファンタジーに過ぎません。朋也が経験した出来事、それはかつて人間であれば誰しもが通るであろう道であり、中でも結婚、出産はそれを経て初めて社会に認められるという一大イベントでもありました。しかし、現在このようなステレオタイプな人生を是とする人間は徐々に減ってきています。

 かくいう私もその一人です。ぶっちゃけちまうと、結婚なんてものは金がある奴か計画性のない奴、(あとごく稀な例として)愛のある奴がやればいいと思ってます。幸か不幸か、私はどれにも該当しませんから、そういった生き方に共感するという事はありません。そして、困った事にこういう考え方の人間は世間的にも徐々に増えてきているのだそうです。こうなってくると、かつては当たり前とされていた生き方、それそのものが仮想の設定に過ぎないという見方も出来ると思います。そういう面ではクラナドで描かれた朋也の物語、現代ではそれ自体が幻想になりつつあるとも言えるのです。

 それでも私がこの作品を面白いと思えたのは、作品の舞台となる街で朋也をはじめとした各キャラクターが悩み、もがき、少しずつでも前に進んでいく姿に感動したから。それは作品の内容が現実的であるか否かを問わず、物語を面白くする要素としては普遍のものです。それゆえにこの作品が良質のファンタジーであると感じるのです。

 それらを前提にして最終回を見ると、人生という名の幻想としてはこれ以上ない終わり方でした。人間誰しも「あの頃に戻りたい」「あの出来事をなかった事にしたい」という気持ちがあるはずです。それを臆面もなくやってのけて、かつ物語として成り立っているという事、それこそがこの作品がファンタジーである事の証なのではないでしょうか。

 また、時間が巻き戻ったとはいえ、渚を失ってからの朋也の心の動きが巻き戻った世界にも反映されているような描写があった事も評価したいです。ラストで朋也達が父親の実家らしき邸宅を訪れるシーン、あれは改変後の世界でも父親とは和解出来たという表現なのでしょう。父との和解が渚死亡後の最重要イベントであったため、改変後ではそれっぽく匂わすだけという事に関してはいささか不満もありますが、なかった事にされた世界にもそれなりの意味があったという事は感じる事が出来たので、まあ良しとしましょう。

 ただ、幻想世界と渚・汐の病気との関連性がイマイチ分かりにくかったのは正直どうかと。最終回にまとめて説明するほど秘密にするような内容でもないだろうし、最後の奇跡を納得出来るものにするためにも、もう少し前から伏線回収をすべきだったのではないでしょうか。原作付きアニメには原作ゲームへの導線としての役割もありますが、それと同時にアニメ作品単体での高い完成度も要求されるものだと思います。その点では、作品の最重要ポイントである両者の関係がキチンと描写されなかったのは非常に残念な所です。

 とはいえ、中盤がグダグダになりがちな「2クール×2」の変則4クール作品であるにもかかわらず、終始バランスの良いストーリー展開で見ていて飽きが来なかったというのも事実です。まとめ方に関しても概ね満足のいくものであったし、作画や演出面に関しては京アニらしい高いクオリティで、非常に見ごたえのある作品でした。また、これまで作るアニメが1、2クール作品のみに留まっており、スタミナ面で不安視されていた京都アニメーションが、いつもと変わらぬクオリティで(変則的であるとはいえ)4クール作品を手掛けたという点でも評価に値すると思います。
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テーマ : CLANNAD -AFTER STORY-
ジャンル : アニメ・コミック

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コメント

HINAKAです。トラック・バックをありがとうございました。

初めまして、HINAKAと申します。

モンド

トラック・バックをいただきまして、ありがとうございます。
本文を、読ませていただきました。お考えに、大いに共感する部分があり、納得させていただきました。
ただいささか見解が異なるのは、「学園、卒業後の人生を描いた」点を「当然」とされた事と、現実的には「当たり前」の展開とされているところです。

まず、エピローグ的(結局「クラナド」本編も、最終的にはそうなりましたが……)な描き方以外で、学園内での恋愛を経て実生活内ので恋愛の継続と、その進展
さらに、その結果としてより現実的な、社会との関わりが発生します。要は、双方の家族との対面です恋愛は私事で済みますが、同棲や結婚となれば、社会的な関係が生じ、それらを1つずつ乗り越えなくてはなりません
それを避けたなら、どんなに法律的に婚姻届を出したとしても、それは法律的な同棲と変わりません。例え儀礼的であろうと慣習だろうと、式の有無ではなく、結婚の手続きを踏まえない限り、どんなに収入があっても、有能な会社人か技術者ではあっても、本当の意味での社会人では無いと、個人的には考えます。

そして、そこまでの過程をキチンと描いた、TVアニメ・シリーズは今のところ存在しないというのが、個人的な理解です。
それを、突っ込みどころは満載でも、キッチリ描いた初めてのアニメとして、大いに評価したかったのです!

現在、特に男性マンガには世代間の暗黙の断絶が、存在します。
つまり、少年マンガを筆頭とするマンガは、あくまでも社会的責任や義務とは無縁です。例え、世界の命運を担っていても……。
そして、いわゆる青年マンガでは、登場人物は既に会社人や技術者その見習いとして、社会義務と責任の中で生きています。

そして、更にそれに遅れる、男性向け?とされるアニメでは、完全に恋愛から性愛を含めた同棲・婚約同時に社会的に生きて行く術を、ほとんど描いてはいません。
当然、同棲・婚約から結婚に至り、さらに妊娠・出産となると、その経過をドラマとして描く事も、ほとんどありません

この落差を埋め、正直に描くアニメが、まだ存在していないと思います
それを今回、期待したのですが……。

初めてなのに、長々とスミマセンでした。
今回は、これで失礼致します。

>HINAKA様

コメントありがとうございます。
大変参考になるご意見で感嘆いたしました。

>本当の意味での社会人では無いと、個人的には考えます。

ご自身でも「個人的には」と仰っているため
ご存じだとは思うのですが
この部分に関しては十人十色の意見があるでしょうね。

もちろんHINAKA様のような意見は今でも主流ですし
ある部分では正論であるとも思います。

しかし、それを排除しなければ
経済的なものであれ精神的なものであれ
生きる事が出来ない人がいるというのも事実だと思います。
社会的な役割を果たせなくても
生きていかなければならないですから。
また、そういったプロセスを経ても
立派な社会人と呼ぶに値しない人物が多いというのもまた事実です。

これに関しては生まれ育った環境やその他様々なものの影響で
無数の意見があるでしょうし
キチンとした答えなど決して出ないでしょうね。

>そこまでの過程をキチンと描いた、
 TVアニメ・シリーズは今のところ存在しない

言われてみれば確かにそうです。
それなりに多くの作品を見てきたつもりですが
確かに該当するようなものはありませんね。

ただ、これも見解の相違というものになるのでしょうが
私はアニメーションはエンターテイメントたるべきだと考えています。
また、娯楽である以上
ある程度は逃避の要素を持つものだと思います。

そこにそういったものを正直に持ち込んだ場合、
はたしてそれはエンターテイメントと呼べるのでしょうか。
そして商売として成り立つものなのでしょうか。
そう考えると、今後もそのような作品が出るのは難しいでしょう。

更に言えば男性向け?アニメに関しては
本当に仰る通りだと思います。
このジャンルに関しては娯楽性を徹底する以上
そうなるのは必然でしょうね。

もっとも、このジャンルのアニメは
低俗だからこそ面白いという部分もありますけどね。

ともあれ、それらを踏まえてクラナドを振り返ると
エンターテイメントとして成立させながらも
そこに向き合ったという点では
結果はどうあれ
画期的かつ野心的な作品と言えるのかもしれませんね。

今回は非常に考えさせられるコメントでした。
また機会があれば是非お越しくださいませ。

あ~、風呂入ってる時に思い出した。

映画だとフォレストガンプとか
それっぽい感じですね。

あと、アニメ映画だとクレしんのオトナ帝国も
ほんのわずかな時間な上に回想という形でしたが
そういうシーンがありました。

折角思い出したので追記しときます。
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オレの自堕落なオタク生活をグダグダと書きなぐるブログのつもりが、気付けば微妙に古いアメトイメインのブログに。どうしてこうなった!

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